2021年7月31(土)から無期限でトライオートETFのナスダック100トリプル(TQQQ)に対する自動売買注文が制限されています。
さらに今後、ナスダック100トリプル(TQQQ)に対する制限が強化される可能性が示唆されているため、将来的にはTQQQの自動売買注文ができなくなる可能性もあります。
ナスダック100トリプル(TQQQ)に変わる銘柄を見つけるためにトライオートETFのシミュレーション機能でバックテストを実施した結果、ナスダック100トリプル(TQQQ)を凌ぐ収益率の銘柄を発見しました。
それが、「テクノロジー株(XLK)」です。
「テクノロジー株(XLK)」と聞いて何それ?と思う方もいらっしゃると思いますが、S&P500指数におけるテクノロジーおよび通信セクターのパフォーマンスを計測する指標と聞けば安心できると思います。
ナスダック100トリプル(TQQQ)の次は、同じナスダックのナスダック100(QQQ)だと考えている人が多いと思いますが、バックテストでは低い収益率だということも分かりました。
ナスダック100トリプル(TQQQ)の次を探している人もこれからトライオートETFをはじめる人が収益率トップの「テクノロジー株(XLK)」を選択肢から外していませんか?
▼この記事の目次(もくじ)
ナスダック100トリプル(TQQQ)代替候補の条件
ナスダック100トリプル(TQQQ)に変わる銘柄の条件は3つです。
一つ目は、成長性です。
ナスダック100トリプル(TQQQ)の魅力は、成長性が高いナスダックにレバレッジを掛けることで高い収益が見込めるからです。
当然、次の銘柄にもナスダック100トリプル(TQQQ)に負けない高収益を期待したいですよね。
二つ目は、スプレットが小さいことです。
スプレットとは、買値と売値の差額です。
利用者にとっては手数料であり、トライオートETFを運営するインヴァスト証券にとっては利益になります。
スプレットが小さければ、利用者は少ない手数料で売買が可能です。
三つ目は、価格の安さです。
トライオートETFでは、投資額を日本円に換算した金額に応じた証拠金が設定されています。
例えば、投資額を円環算した結果が10,000円であれば証拠金は2,100円となり、20,000円の投資であれば証拠金は4,100円となります。
証拠金は一定額ではなく変動するのですが、証拠金が低ければ少額での運用が可能です。
候補銘柄のスプレットと騰落率
成長性を考慮して日本銘柄はすべては候補から外しました。
候補になりそうな銘柄のスプレット、一年騰落率、5年騰落率を表にまとめました。
ナスダック100トリプル(TQQQ)の5年騰落率が1288.63%と飛び抜けて大きいことがわかります。
投資先候補 | スプレット | 1年騰落率 | 5年騰落率 |
---|---|---|---|
ナスダック100トリプル(TQQQ) | 0.76ドル | 149.36% | 1288.63% |
ナスダック100(QQQ) | 2.14ドル | 42.71% | 219.53% |
テクノロジー株(XLK) | 0.91ドル | 45.10% | 232.66% |
S&P500ETF(SPY) | 2.58ドル | 36.22% | 102.63% |
S&P500ダブル(SSO) | 0.48ドル | 83.83% | 253.34% |
MSCIワールド(ACWI) | 0.63ドル | 31.94% | 75.51% |
バンガード新興国株(VWO) | 0.42ドル | 20.87% | 40.28% |
大型バリュー株(IWD) | 0.97ドル | 34.21% | 50.56% |
小型株(IWM) | 1.39ドル | 50.29% | 81.34% |
金融株(XLF) | 0.41ドル | 49.03% | 88.85% |
金融株トリプル(FAS) | 0.73ドル | 267.43% | 199.02% |
SPDRゴールド(GLD) | 1.01ドル | -4.87% | 30.69% |
投資適格社債(LQD) | 0.83ドル | -1.85% | 9.50% |
高利回り社債(HYG) | 0.55ドル | 4.06% | 2.97% |
候補銘柄のバックテスト
一旦、スプレットは無視して騰落率上位の銘柄をピックアップしてトライオートETFのシミュレーション機能を使いバックテストを実施しました。
バックテストの条件は、各銘柄の高値から1ドル間隔で50ドル(50本)分の買い設定、利益幅5ドルです。
ナスダック100(QQQ)に期待していたのですが、期間収益率が低すぎです。
金融株トリプル(FAS)はナスダック100トリプル(TQQQ)よりも高い期間収益率ですが、金融株を扱うという銘柄の性質上、安定的な値動きを望むのは難しそうです。
ナスダック100トリプル(TQQQ)には及びませんが、テクノロジー株(XLK)が高収益だということがわかりました。
投資先候補 | 期間収益率 | 期間損益 | 推奨証拠金 |
---|---|---|---|
ナスダック100トリプル(TQQQ) | 22.76% | +82,368円 | 362,049円 |
ナスダック100(QQQ) | 8.4% | +56,584円 | 673,728円 |
テクノロジー株(XLK) | 18.95% | +49,580円 | 261,668円 |
S&P500ETF(SPY) | 8.4% | +56,584円 | 673,728円 |
S&P500ダブル(SSO) | 14.33% | +37,553円 | 262,118円 |
金融株トリプル(FAS) | 23.7% | +131,290円 | 554,147円 |
次に利益幅を変化させてナスダック100トリプル(TQQQ)とテクノロジー株(XLK)の収益率を比較します。
念のためナスダック100(QQQ)も含めて、利益幅を3ドル〜10ドルに変化させてバックテストをやってみます。
ナスダック100トリプル(TQQQ)の利益幅別バックテスト
利益幅にかかわらず高い収益率です。
利益幅3ドルと10ドルでは収益率に3.17%の差が生まれますが、4ドルから9ドルまでは収益率に大きな差はありません。
利益幅 | 期間収益率 | 期間損益 | 推奨証拠金 |
---|---|---|---|
3ドル | 20.85% | +75,185円 | 360,614円 |
4ドル | 22.37% | +80,786円 | 361,148円 |
5ドル | 22.76% | +82,368円 | 362,049円 |
6ドル | 22.84% | +82,705円 | 362,237円 |
7ドル | 22.64% | +82,413円 | 364,055円 |
8ドル | 22.54% | +82,870円 | 367,686円 |
9ドル | 22.94% | +84,638円 | 369,113円 |
10ドル | 24.02% | +89,122円 | 371,036円 |
テクノロジー株(XLK)の利益幅別バックテスト
利益幅3ドルと10ドルでは収益率に+8.14%と大きな差が生まれます。
利益幅が9ドル、10ドルの時には収益率がナスダック100トリプル(TQQQ)を上回る結果が出ました。
バックテストの結果が未来を保証するわけではありませんが、ナスダック100トリプル(TQQQ)が最高の選択肢だと思っていたことを考えると驚きの結果です。
利益幅 | 期間収益率 | 期間損益 | 推奨証拠金 |
---|---|---|---|
3ドル | 16.5% | +43,039円 | 260,884円 |
4ドル | 17.37% | +45,364円 | 261,224円 |
5ドル | 18.95% | +49,580円 | 261,668円 |
6ドル | 19.5% | +51,317円 | 263,272円 |
7ドル | 21.38% | +56,270円 | 263,272円 |
8ドル | 22.45% | +59,454円 | 264,854円 |
9ドル | 23.92% | +63,351円 | 264,854円 |
10ドル | 24.64% | +65,480円 | 265,805円 |
ナスダック100(QQQ)の利益幅別バックテスト
最後は、この記事を書くまで期待値が高かったナスダック100(QQQ)です。
利益幅3ドルと10ドルでは収益率に2.87%の差が生じます。
3銘柄の中で一番収益率が低く投資対象としては物足りない結果でした。
利益幅 | 期間収益率 | 期間損益 | 推奨証拠金 |
---|---|---|---|
3ドル | 6.94% | +46,717円 | 674,120円 |
4ドル | 7.66% | +51,655円 | 674,385円 |
5ドル | 8.4% | +56,584円 | 673,728円 |
6ドル | 8.61% | +57,983円 | 674,090円 |
7ドル | 8.22% | +55,650円 | 677,168円 |
8ドル | 8.93% | +60,441円 | 677,168円 |
9ドル | 9.56% | +64,686円 | 677,059円 |
10ドル | 9.81% | +66,495円 | 677,943円 |
【結論】トライオートETFはナスダック100トリプル(TQQQ)とテクノロジー株(XLK)の2トップ
バックテストの結果、利益幅によってはテクノロジー株(XLK)がナスダック100トリプル(TQQQ)を上回る収益率となりましたが、利益幅を広く取る必要があるため、引き続きナスダック100トリプル(TQQQ)がトライオートETFの主力であることに変化はありません。
ただし、取引停止の可能性があるナスダック100トリプル(TQQQ)だけに頼るのはリスクがあるため、テクノロジー株(XLK)の自動売買注文を稼働させます。
テクノロジー株(XLK)の自動売買設定
テクノロジー株(XLK)とナスダック100(QQQ)の5年間の騰落率を重ねてみました。
白い線がナスダック100(QQQ)です。
ほぼ一緒の動きですが、テクノロジー株(XLK)が上にいっている期間が多いように見えます。
ナスダックとほぼ同じ動きであれば、ナスダック100トリプル(TQQQ)に使っていた方法がテクノロジー株(XLK)でも使えそうです。
テクノロジー株(XLK)は直前(2021年5月12日)の安値が131.31ドル、株価は右肩上がりに推移しています。
トレンドラインを引いてみると140ドルに近いところが底になりそうです。
上記をふまえ稼働させるテクノロジー株(XLK)の自動売買設定です。
自動売買設定項目 | 設定値 |
---|---|
売買 | 買 |
レンジ幅(ドル) | 14.5ドル |
本数 | 30本 |
数量(口) | 1口 |
スタート価格 | 160ドル |
利益幅(ドル) | 3.5ドル |
カウンター値(ドル) | 3.5ドル |
カウンター固定 | チェックを入れる |
週次の運用結果とともに画面付きの設定解説は下記をご覧ください。
トライオートETFの「テクノロジー株_30」運用実績【99週目】
利回りテクノロジー株(XLK)にかないませんが、利確額が大きいナスダック100(QQQ)の週次実績+設定解説もあります。
トライオートETFの「ナスダック100_30」運用実績【125週目】テクノロジー株(XLK)とナスダック100(QQQ)の自動売買はTwitterで状況を報告します。
トライオートETF【QQQ vs XLK 137日目】
— 学@365日不労所得計画 (@gakudoro) January 15, 2022
QQQ、XLKともに利確ゼロ😢
下落局面でもXLKの安定感が心の安らぎ😊
【ルール】
・ポジション上限:30口
・利益幅
QQQ:$5
XLK:$3.5
・トラップ間隔
QQQ:$1
XLK:$0.5#投資家さんと繋がりたい pic.twitter.com/F0XppsQi6M
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